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中国地方最高峰・大山の山麓にある、風光明媚な池です。
池の周りには桜やツツジの木があり、花見スポットとしても知られています。
池の中には小さな神社があり、それにまつわるこんな伝説が伝わっています。
昔、松江藩の家老が長い間子供に恵まれなかったため、赤松の池の神様にお参りしたところ、かわいい女の子が生まれました。
お初と名付けられた女の子は、評判の美人に成長したため、うわさを聞いた松江藩のお殿様に嫁ぐように命じられました。
それを聞いたお初は悲しみ、嫁ぐ前に赤松の池の神様へお参りしたいと願いました。
お初が赤松の池へお参りして、池の水で髪をすくと、みるみるうちに髪が伸びて、池の中心へと導かれたお初は水中へ消えてしまいました。
お供の人がお初に姿を現すように頼むと、池の中から下半身が蛇の姿になったお初が現れました。
お初は「私はこの池に住む大蛇だったが、子供を乞う家老を憐れんで人間に姿を変えていた。
私に祈る人には福を授ける」と告げて水中に帰り、二度と姿を現すことはありませんでした。
それからは干ばつの時にも池が枯れることはなく、雨乞いの御利益があると信仰されるようになりました。